
目が乾いた状態=「ドライアイ」
ではありません。
涙が減少するだけでなく、
角結膜の障害をともなう
症状のことを「ドライアイ」
と言います。
涙の量や質に異常があることで、
・目が乾く
・異物感がある
・充血する
・視力障害が起きる
・眼精疲労による頭痛や肩こり
といった症状があります。
ドライアイは
免疫学的異常を伴うものと、
伴わないものの2種類に分けられます。
~免疫学的異常を伴うドライアイ~
「シェーグレン症候群」
自分の細胞を自ら攻撃してしまう自己免疫疾患。
リューマチを患っている方によくみられ、涙だ
けでなく唾液も出ないといった症状が特徴的です。
~免疫学的異常を伴わないドライアイ~
「シンプルドライアイ」
充血を取り除く薬物の点眼が原因によるもの。
「潜在性・間欠性のドライアイ」
コンタクトレンズの使用などが原因によるもの。
「マイボーム腺機能不全症に伴うドライアイ」
皮脂腺の一種で、涙液の油層成分を生成分泌する
マイボーム腺が、細菌やウイルスなどの感染や加
齢によって機能不全になる病気で、これに伴いおこるもの。
「スティーブンス・ジョンソン症候群に伴うドライアイ」
皮膚粘膜眼症候群とも呼ばれ、医薬品による副作用に
よって引き起こされる病気で、これに伴いおこるもの。
(※スティーブンス・ジョンソン症候群は発症例が
100万人に1人とされ珍しい病気ですが、失明や
著しい視力低下などを招き、進行すると生死に
関わるので危険な病気です)
などがあります。
【涙について】
上記でも涙が減少する状態と説明しましたが、
では、そもそも“涙”とはなんでしょうか?
涙は目にとって潤滑油的な役割があり、
「表面の乾燥を防ぐ」
「光学的に平滑な表面を維持する」
「感染防御」
「酸素供給」
「創傷治癒の補助」
といった目にとって
とても重要な役割を担っており、
涙と密接な関係にあります。
涙の量が減ると目の酸素不足が起こり、
充血したり、ひどくなると血管が黒目
に侵入することで視力障害につながります。
次に、なぜドライアイになるのでしょうか?
【ドライアイの要因】
生活環境、病気や薬剤など
様々な影響が考えられます。
生活環境では、読書やテレビ、
パソコン使用などでまばたき
の回数が少なくなるのが問題です。
ちなみに、
まばたきの回数は、
平常時 約3秒に1回
読書時 約6秒に1回
パソコン使用時 約12秒に1回
というデータがあります。
まばたきの回数が減れば、
涙が蒸発しやすくなります。
また、目を見開くことや上目遣いになることで、
外気に触れる眼の表面積が広がり、より目が乾
きやすくなります。
また、コンタクトレンズ(含水率の高いもの)
などは、涙の蒸発を促すので注意が必要です。
【予防について】
では、ドライアイを予防するにはどうしたらよいでしょうか?
また、どのようなケアをしたらよいのでしょうか?
ドライアイの一番の原因は涙の減少であり、
涙を増やすことができれば最も効果的な予防法ですが、
涙そのものを増やす薬や治療はありません。
つまり、予防としては、
生活環境の改善、または目薬の点眼
などが予防につながります。
~生活環境の改善~
◇テレビやパソコンの画面を見るときは、
モニターの位置を目の高さより低い位置にする。
◇上目遣いで見ないようにする。
◇乾燥を避けるために加湿器を使用する。
◇コンタクトレンズは、防腐剤無添加の人工涙液
や自家血清などの点眼を頻繁に行ったり、装着
時間の短縮、レンズの洗浄・交換頻度を上げる。
・ソフトレンズは低含水のものへ
・ハードレンズはガス透過性のものへ変える
上記のような予防をすることで
涙の蒸発を抑える=ドライアイの予防
につながります。
【ケアについて】
簡単にできるケアとしては
「目を温める」ことが簡単なケアです。
角膜を構成する細胞は、35℃で最高の働きを
するというデータがあり、効果的なケアです。
最近では、温めて使用するアイピローなどもあります。
「目を温める」ことが効果的なケアということは、
「目を冷やす」ことは逆効果になります。
【治療について】
治療としては、
◇防腐剤抜きの人工涙液や自家血清の点眼
◇ドライアイを引き起こしている原因となる病気の治療
◇涙の排出を抑える涙点プラグ(※ソフトコンタクトレン
ズと同じ材質などで作られた1~2㎜のプラグ)を涙点
(目じりに近くの上下にあります)に挿入する治療
などがあります。
なにはともあれ、要因である
“生活環境の改善が一番大切”
と言えます。



